2025.06.27

栄北高校の進学実績とその戦略。GMARCH合格324名で2.5倍に。

栄北高校の説明会に参加しました。様々な高校でお話を聞きますが、まさに今回の栄北高校の説明は塾向け説明会でした。

保護者には言わないだろう高校運営のお話や、生徒募集の戦略のお話を聞くことができました。レアなケースだったと思います。順にお伝えしていきます。

授業の見学をさせてもらいました。

学校の基本コンセプト

– 「学校完結型」教育の推進
– 生徒の可能性を最大限に引き出す
– 面倒見の良さを重視
– 部活動と学習の両立を目指す

栄北高校ですが実はここ５年間で大学の進学実績が目覚ましく伸びています。入学してくる生徒の学力が変わったわけではないと言われていました。北辰テストの実績をみても１０年前から現在も入学してくる生徒の学力はかわらないとのことです。なぜこんなにも伸びているのでしょうか？

大学	R2	R3	R4	R5	R6
国公立	31	51	36	59	73
早慶上理	31	55	41	76	148
GMARCH	114	153	167	123	324
日東駒専	145	266	209	203	361

R6年の卒業生は例年の1.5倍ほどだということですが、GMARCH・日東駒専の伸びも異常な伸びです。

学習環境

– 365日開校
– 夜20時まで自習室開放
– 学習スペースの充実

これだけ進学実績が伸びている理由は何でしょうか。栄北高校の先生は、入学生徒の学力が変わらずに伸びているのは、学習環境の設置が上手くいっているからだ言われていました。通学者の半分ほどが自転車通学の地元の高校ですが、意外と大宮などには行きにくい。予備校に通えない生徒も多い中で、「学校完結型」の進路指導が効いてきたとのお話でした。

予備校に行く時間をかけなくても自習室、学習スペースを設けているのでいつでも学習ができます。部活と両立も可能となっています。授業や受験対策を学校ですべてやりきるという指導方針が効いています。

模試の案内がズラリ。頑張れ！

進路指導の特徴

– 大学進学実績の向上
– 一般入試に注力
– 推薦・総合型選抜への対応
– 生徒の希望に合わせた進路指導

各高校では大学の入学試験方式の変更により推薦入試の対応を強化しています。栄北高校ももちろん対策をしています。ですがここがポイントで各校で推薦対策を強化している中、栄北高校は逆張りで、一般入試に注力する戦略をとっています。

一般入試の中でも合格確立の高い戦略を練りサポートします。また、生徒に無理やりな志望校選択はさせません。

この戦略がバッチっと当てはまり結果がでています。令和２年のGMARCH合格数は112名なのに対し令和6年は324名です。同様に日東駒専は145名から361名に増えています。およそ2.5倍です、すごくないですか？

また、大学群の中でも全部の大学が均等に合格数を増やしているわけではありません。合格の出やすい戦略的なサポートをしています。（具体的なお話は企業秘密だと思うので伏せます）推薦の活用の仕方も上手だなだと思います。このあたりの話は塾向け説明会ならではでした。

生徒募集の現状

– 新入生393名（予想を上回る）
– さいたま市、上尾市からの入学生が多い
– 自転車通学生の割合減少

393名の入学者中、単願187名(47.5％)、併願206名(52.5%)と、比較的単願志望の生徒も多いと思います。
併願は市立大宮北、伊奈学園総合の生徒が多いです。偏差値から考えると市立大宮北を目指す生徒が残念だった場合い栄北高校の特類選抜(上位コース)に入学し、特類A(最も入りやすいコース)には単願志望の生徒が多いと読み取れます。