先日、専門高校を知る会に参加しました。中学校の先生、教育関係者が多数参加されていました。
今回はその中でお話があった高校について紹介できればと思います。

まずは川越工業高校です。川越工業高校は昨年もお伺いしてお話を聞いています。
川越工業高等学校の説明会で、特に印象的だったのは、「専門高校は総合型選抜に非常に強い」という話でした。
説明会冒頭では、大学入試の現状として、次のデータが紹介されました。
- 一般入試 48.3%
- 総合型選抜 16.2%
- 学校推薦型選抜 35.5%
川越工業高校の半数以上の受験生が、推薦入試や総合型選抜で大学へ進学していることになります。
「何を学んできたか」が問われる時代
かつて大学入試というと、「一般入試で点数を取る」イメージが強くありました。
しかし現在は、高校でどんな活動をしてきたか・どんな探究をしてきたか・どんな技術や経験を積んできたか、が重視される時代へと変わっています。
その中で、専門高校は非常に大きな強みを持っています。
工業高校では、
など、「実際にやってきたこと」が豊富にあります。
これらは総合型選抜で非常に評価されやすい要素です。
専門高校有利の現実
川越工業高校の過去10年の進学実績を見ると日本工業大が1番多く、次は東京電機大学、3位は東洋大学です。
そこで日本工業大学の総合型選抜の課題例を見てみました。
例えば機械工学科では、
「身の回りの機械をさらに便利にする方法を説明せよ」という課題が出されています。
また、電気情報工学科では、
- AIと機械学習
- 6G通信
- サイバーセキュリティ
- データ活用
- エネルギー技術
など、工業高校で学ぶであろう内容に直結するテーマが並んでいました。普通科でこの課題は難しく感じませんか?
さらに、ロボット製作や建築設計、データ分析、VR空間制作など、「実際に体験したこと」を前提にした課題も多く見られます。
普通科では調べ学習になりやすい内容でも、工業高校では、
「自分で作った」
「実際に設計した」
「実習で経験した」
という形で語ることができます。「実際にやってきたこと」で語ることができるのです。
川越工業からどの学科に進んだかはわからいのですが、総合的に判断してもこの差は非常に大きいと感じました。
川越工業高校の“実践的な学び”
川越工業高校では、
- VR空間制作
- 建築模型
- テキスタイル制作
- スピーカー製作
- パッケージデザイン
- 人工宝石製作
- データ分析
など、多彩な実践活動が行われています。
単なる座学ではなく、「自分の手で学ぶ」教育が徹底されていることが伝わってきます。
そして、その経験がそのまま大学進学にもつながっているのだと感じます。
“指定校推薦求人”という専門高校の強み
もちろん、専門高校の魅力は進学だけではありません。
説明会では、工業高校ならではの指定校推薦枠のある求人についても紹介されました。
指定求人とは、企業が「この学校の生徒を採用したい」として学校に直接出す求人であり、公務員枠について具体的な数字も聞くことができました。
また川越工業高校は、
- トヨタ自動車
- 日産自動車
- 資生堂
- 東芝エレベータ
- ロッテ
など、多くの大手企業名が掲載されていました。
普通科高校では、高校卒業時点で大手企業の技術職求人に直接応募できる機会は多くありません。
しかし工業高校では、高校3年間で専門技術や資格、実習経験を積むことで、高卒段階から大手企業への道が開かれています。
つまり川越工業高校は、
のすべてに道が開かれています。
「進学か就職か」ではなく、「両方」を目指せる時代へ
今回の説明会を通して強く感じたのは、専門高校が「就職のためだけの学校」ではなくなっているということです。
総合型選抜や推薦入試が増えた現在、専門高校での実践的な学びは、むしろ大きな強みになっています。
「高校で何をやってきたか」が問われる時代。
その意味で、工業高校での3年間は、大学進学にも就職にもつながる、大きな価値を持つ時間になっていると感じました。